報告と根拠
2026年7月 限定適用(判定を現場で確かめる)
公開 更新
2026年7月に dele が実施した活動の報告です。PoC で出した推定を現場に当てて確かめることと、その結果を関係者が自分で確かめられる形に置くことに充てた1ヶ月でした。前月までの経緯は 2026年4〜6月の活動報告 をご覧ください。
この1ヶ月の要点
① 推定を現場に当て始めました。 削減候補のうち 4本 について、業務部門への確認結果を判定に重ねました(使っていない2 / 不明1 / 使っている1)。推定は書き換えず、確認された事実を上に重ねる方式にしています。 ② 「不明のまま」が出ることが分かりました。 年に数回しか動かない処理は、2ヶ月分のログでは判断できません。停止前に一定期間のログ監視を挟む手順を、確認プロセスに組み込みました。 ③ 判断の道具を揃えました。 本サイトを公開し、経営ダッシュボード・リスクヒートマップ・プログラム別分析など、「どこから切るか」を検討するための道具を整備しました。
フェーズの現在地
| フェーズ | 期間 | 状態 |
|---|---|---|
| PoC(手法の妥当性検証) | 2026年4〜6月 | 完了 |
| 限定適用(判定を現場で確かめる) | 2026年7月 | 完了 ← この報告の範囲 |
| 本格展開A(全社スクリーニング) | 2026年8〜9月 | 予定 |
| 本格展開B(意思決定と第1次切除) | 2026年10〜12月 | 予定 |
| 実行・定着(モダナイゼーション) | 2027年1月〜 | 予定 |
目次
1. この期間の目的
PoC で「採点済み397本のうち128本に現役の証拠がない」という推定を出しました。ただし証拠が無いことと使われていないことは同じではありません。この推定をそのまま停止判断に使うと、年に数回しか動かない重要処理を止めてしまう危険があります。
そこで7月は、範囲を広げずに次の2点に絞りました。
- 推定を実際に業務部門へ当て、当たり外れと外れ方の傾向をつかむ
- 全社スクリーニングに進む前に、判断材料を関係者が自分で確かめられる形に置く
2. 現場確認の結果
削減候補から代表的なものを選び、所管部門に確認しました。
| プログラム | 確認結果 | 出どころ | 推定との関係 |
|---|---|---|---|
| KN149 | 使っていない | 現場フィードバック(検針業務) | 推定死亡と一致 |
| SU094 | 使っていない | 経理部ヒアリング | 推定死亡と一致 |
| KJ161 | 不明のまま | 工事管理部ヒアリング | 年数回の特定工事で使う可能性 |
| — | 使っている | 所管部門ヒアリング | 推定と不一致(救済) |
確認できた範囲では推定は概ね当たっていましたが、重要なのは外れ方です。外れるときは「実は使っている」方向に外れ、その理由は決まって実行頻度が低いことでした。証拠期間(2026年4〜5月)に動きが記録されない処理は、証拠不足のまま「使われていない」側に寄って判定されます。
3. 確認プロセスの設計
この性質を踏まえ、確認の進め方を次のように決めました。
推定は書き換えない
現場で確認できた事実は、推定判定を上書きせず別の層として重ねます。推定(資料からの機械的な採点)と確認(人が確かめた事実)を混ぜると、後から「この判定はどちらの根拠だったか」が分からなくなるためです。プログラム詳細ページでは、死活採点の上に「現場確認」として並べて表示されます。
- 使っていないと確認 → 段階的停止の手続きへ(いきなり削除せず、停止 → 監視 → 撤去)
- 不明のまま → 一定期間のログ監視を挟んでから再判断。この期間は止めない
- 使っていると確認 → 削減候補から外し、移行先の設計対象に回す
「不明のまま」を無理に白黒つけないことを明示的に許容したのが、この期間の設計上のポイントです。
4. 判断の道具を揃える
報告書を配って終わりにせず、数字の出どころをいつでも辿れる状態にすることを目的に、本サイトを公開しました。日付ごとの詳細は 更新履歴 にあります。
- 7月4日:資産評価レポートを報告しました
- 7月5日:ドキュメントサイトを公開しました。プログラム別分析(596本)・全社システム資産マップ
- 7月6日:プログラム別分析を1本ずつ掘り下げられるように拡充し、現場確認オーバーレイを導入しました
- 7月7日:経営ビューを公開しました。経営ダッシュボード・リスクヒートマップ・モダナイゼーション・ロードマップ・コンプライアンス・事業継続
- 7月22日:各ページの導線を改善し、領域C・Dの絞り込み不具合を修正しました
5. 次の期間へ
手法と確認プロセスが固まったので、8月から対象を全社へ広げます。続きは 2026年8月の活動報告 をご覧ください。